先日お客様から、柿のおすそ分けをいただいた。 去年渋抜き用に当店でドライアイスを買っていかれたお客様から方法を聞いたそうで、上手くできたからとわざわざ持って来てくれたらしい。 ドライアイスを柿が傷まないように新聞紙で包み、渋柿を入れた容器に入れて蓋をし、4、5日置いておくと渋が抜けるそうです。アルコールや湯に漬けることでも渋は抜けますが、ドライアイスに比べ品質が劣化する(多分べとべとになる)のだそうです。
柿は私も妻も好物なので毎年、富有柿のシーズンになると岐阜県まで買いに行く。叔母が大垣に嫁いでおり、妻の友人も岐阜に住んでいて、毎年大粒の富有柿が箱で送られてくるが、待てなくてついつい買いに行ってしまう。今年は猛暑で不作みたいで来週あたりに行ってみようかと話していたら、お客様から大きな渋抜きをした柿を頂戴した。妻が調べたところ「富士柿」という品種らしい。 実は私、市田柿の干し柿なら小粒で粉を吹くほど乾燥していて好きだが、ジュクジュクの渋柿は苦手である。手も口もベタベタになるし甘過ぎて1個食べるのが精いっぱいで、2、3個も貰うと悪いけど結局カビさせてしまう。 「富士柿」は掌いっぱいの大きさで、お客様からのもらい物でもあるし、今度会ったらお礼と感想を言わなければならないと困っていたが、切ってみると少し粘り気はあるけれど、さほどベタベタしておらず、これが実に旨い、富有柿より甘く旨いかもしれないと驚いた。 来週、富有柿がなかったら、渋柿を買ってきてドライアイスで渋抜きを試してみようかと妻と相談している。道の駅に、「富士柿」があったらいいな。 庭に渋柿がたわわに実って、みんな野鳥の餌にするくらいなら1度ドライアイスで渋抜きをしてみたらいかがでしょうか。